2014年 04月 23日 ( 1 )

これまで私の周りには、幸か不幸か
出産で異常があった人はいなかった。
それゆえ赤ちゃんは
月が満ちれば予定日より早い遅いはあれど
ちゃんと産まれてくるものだと思っていた。

まさか妊娠の後期に
こんな落とし穴があろうとは・・・
そしてそれが娘の身に起きるとは
夢にも思わなかった。

「常位胎盤早期剥離」。
予測不能で、突然起こり
母子ともに死亡率が高い病気である。

そもそも「胎盤」というのは
赤ちゃんが産まれた後に剥がれるものである。
それが妊娠を継続しているにもかかわらず
先に剥がれてしまう・・・それがこの病気だ。
原因は不明で、健診でも見つけることができない
産科医がもっとも恐れる病気なのである。
現に娘も3日前に健診に行ったばかりだったが
何1つ異常はなかった。

当然、胎盤が剥がれてしまえば
赤ちゃんは酸素が届かない低酸素状態となり
最悪の場合は死に至る。
その割合は2~3人に1人と高いものだ。

さらに母体も危険にさらされる。
胎盤が剥がれたところには血腫ができるが
それを固めようとして
血液中の凝固系成分が活性化してしまう。
その結果、血栓を作るだけでなく
凝固成分を使い果たしてしまうため
今度は出血が止まらなくなってしまうのである。
これが「DIC」という血液凝固異常だ。
娘はこのDICを併発し出血多量となった。
母体の死亡は10~20人に1人であり
娘も危険な状態だった。

胎盤の早期剥離自体は
200人程度に1人の割合で起こるようだが
ここまで酷いものは多くはないらしい。
実際、娘の胎盤はほとんど剥がれていた。
血腫もいくつもできていたが場所が悪かった。
すべてが裏側だったそうだ。
つまりそれだけ酷い剥離だったにもかかわらず
まったく出血がなかったのである。
これが表側にあれば「出血」という形で現れ
そうなればすぐに病院に飛んで行っただろう。
「悪いことが重なった」
と先生は言った。

魔の日から2週間以上が過ぎた今
「何で娘だったんだろう」
という思いを私は日に日に強くしている。
仲良く一生懸命
真面目に生きて来た娘夫婦なのに・・・。

「赤ちゃんはお母さんの異常を教え
赤ちゃんがお母さんの命を救った」
娘と同じ経験をした女性に
先生が言った言葉だそうだ。
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by shi_chan1024 | 2014-04-23 23:16 | しーちゃんファミリー | Comments(0)